<生産完了品>
RSA-M5は、リアルサウンド・アンプのひとつの結論とも言えるモデルです。これまでの製品開発で培ってきた技術的要素を大胆に盛り込んだ熟成されたサウンドは、まさにリアル・サウンドの真髄を極めたと言っても過言ではありません。
パワー段に高精度の電流スイッチングを可能とする最新のパワーMOS FET、またドライバー段には高耐圧で時間軸制御に優れたドライバーIC による、高性能、高効率の PWM 方式を採用しています。これらのデバイスの高いパワーハンドリング能力は、低能率のスピーカーと組み合わせても、ダイナミックで躍動感溢れるサウンドを引き出します。また艶やかでコントラストに富んだ音色は、良質な直熱3極管による管球アンプのサウンドを彷彿とさせ、リアルな音楽の醍醐味に心ゆくまで浸ることができます。
PWM方式の音質を決定づけるアンプ最終段のローパスフィルター部には、2種類のカスタム仕様による、米国Arizona Capacitors, Inc. 製のMIL スタンダードのオイル・コンデンサーを搭載しました。往年のヴィンテージ部品を彷彿とさせるコクのある中低域と情報量に富んだコンデンサーと、高域の伸びと中高域の上質な艶やかさが特長のコンデンサーを組み合わせ、更にこれらに並列接続された透明度の極めて高い音質を誇るマイカ・コンデンサーによって、深みのあるリアルでナチュラルかつ魅力的な音質を実現しています。
これまでにないほど優れた、高い電源利用効率(最大出力時 96%)のアンプ部のポテンシャルを最大限に発揮させるために、あえて最も古典的、かつ最小のパーツによって構成される、コンデンサーインプット型のブリッジ整流による ± 電源を採用しました。個々のパーツが持つ音質にこだわることによって得られる、電源部の瞬時の電源供給能力や電源品質の高さが、RSA-M5 の高音質を支えています。
オーディオ機器の内部は、電源部やその他の回路部分から発生する高周波の電磁波が相互に影響を及ぼしあっています。RSA-M5では電源トランス部、パワーアンプ部、ローパスフィルター部にそれぞれ特殊な鋼板製のシールドケースを被せて電磁的な相互干渉を遮断し、アンプ内部のクリーンな電磁空間を確保。これらの徹底した電磁シールドが RSA-M5 の純度の高いサウンドに寄与しています。
音質的に異なった個性を有する複数個のオーディオ専用電解コンデンサーを並列使用することで、十分な整流容量を確保しつつ、全帯域での音色のバランスを取り、またESR(等価直流抵抗)の改善によってスムースで立ち上がりの良いサウンドを可能としました。さらに高耐圧の信号用オイル・コンデンサーを並列に接続することで、倍音のしっかりと乗った艶やかな中高域も実現しました。
一般にアナログ電源は、トランスとダイオードそれに整流用のダイオードによって構成されており、各構成部品が電源としての良否を決定します。種々のダイオードによる試聴を繰り返した結果、リカバリー時間が極小で、スイッチング特性に優れる新開発の大電流容量を誇る SiC(シリコン・カーバイド)ショットキー・バリアダイオードを採用しました。ダイナミックでパワフルな低域と高域まで澄み切った、全帯域に渡り情報量に富んだサウンドを可能にしています。
よりスケールの大きいサウンドを求めて上級機RSA-F1と同一仕様のRコアトランスにアップグレード。瞬間的な大電流に対する優れた応答性によって、ハイスピードで立ち上がりの良いサウンドと、またこれら電源部に特殊な防振対策を施すことで、定位の明確な立体的音像も実現しました。
長期間にわたってご愛用いただけるよう、高品質なパーツを厳選しています。ロック機構付きの大容量のパワースイッチ、高信頼性と良好なフィーリングを兼ね備えた業務用途のセレクターやカスタムの高品位ボリューム、高価なロジウム・メッキの RCA ジャックなど、高音質にふさわしいパーツを選び抜き、採用しています。
アンダーベースとインシュレーターに響きの美しい天然木を採用。響きの良いヨーロピアン・スプルースによるソリッド積層パネルのアンダーベースが、筺体の不要な振動を吸収します。また北海道産のイタヤカエデによる強度に優れたインシュレーターをラウンド形状にすることで、最小面積による接地が可能。安定性の高い3点支持と相まって、どのようなオーディオラックに設置してもアンプ本来の音質を損なうことなく、フルにそのポテンシャルを発揮させます。
RSA-M5 はセレクターとボリュームのみを内蔵した極めてシンプルな構成のプリメインアンプです。お手持ちのプリアンプや AV アンプのプリアウトと接続していただくことで、パワーアンプとして使用できます。この際、リアパネルの切り換えスイッチを「POWER AMP」モードにすることにより、ボリューム位置には関係なく、増幅度(ゲイン)が固定され、プリアンプや AV アンプのボリュームだけで音量をコントロールすることができます。
アンプ部 | |
---|---|
最大出力 | 120W×2(4Ω) |
周波数特性 | 10Hz~30kHz±1dB(6Ω、1W) |
高調波歪率 | 0.02%(1kHz、80%出力時) |
入力感度・利得 | 300mVrms、37.3dB (Volume MAX時、6Ω、1kHz、XLR入力) |
ライン入力端子 | XLR入力:1系統 RCA入力 : 3系統 |
スピーカー端子 | 1系統 |
電源部・その他 | |
電源電圧 | AC100V、50Hz/60Hz |
消費電力 | 無信号時15W、最大出力時 215W (8Ω、100Hz) |
外形寸法 | 440mm(幅)×125mm(高さ)×414mm(奥行) |
質量 | 15.5Kg |
リモコン接続用外部入力端子に別売のリモコンRSR-1を接続可能です。
RSR-1
SPECアンプ専用リモコン
アンプの背面端子にリモートコントロール受信機を接続し、リモートコントロールユニットで操作します。アンプ本体で設定した音量に対して、上方向4段階、下方向7段階、およそ±10dBの音量コントロールが可能です。またアッテネートボタンにより、瞬間的に-20dB~-30dBの音量を下げることができます。
主な仕様
リモートコントロールユニット | |
---|---|
外形寸法 | 42mm×130mm×16mm |
重量 | 151g |
付属品 | 単4型電池×2 |
リモートコントロール受信機 | |
外形寸法 | 75mm×135mm×25mm |
重量 | 135g |